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沢登り装備について vol3

そろそろ沢登り装備も飽きてきたと思いますが中途半端なので続きです。

ここで紹介する物はいわゆる遡行グレード?で1級から2級。ピッチグレードV級程度の概ね歩き、泳ぎが主体で高巻き懸垂等を含むが、困難な登攀がない沢登り入門者の方を対象としています。




☆ハーネス

ハーネスは大きく分けてセパレートタイプとダイアパータイプがあります。セパレートタイプはレッグループに片足ずつ入れるタイプでフリークライミングでは一般的です。ダイアパータイプは立ったまま履けてプラスティックのバックルで腿の部分を留めます。歩き、泳ぎが主体の場合は圧倒的にこちらが歩きやすいです。雪稜歩きや山スキーの時もアイゼンやスキーを付けたまま装着することができます。ヒッチングストラップという腿の後ろから腰にかけて付いているずり落ち防止のストラップの付け根のバックルが大きかったり、ベルトの折り返しが厚いものはザックと擦れてとても痛いです。私が使った物の中にはバックルの部分にさらにギアラックが重なってザックと擦れて痛くてどうしようもない物もありました。選ぶ場合はザックを担いで腰に当たらないか確認して買うと良いでしょう。

私はDMM、BD、ブルーアイス、マムートを使いましたが、マムートのゼフィール アルティテュードが一番使いやすかったです。なにも着けていないような感覚です。ハーネスが必要になる場面の多くは安全な場所ではありません。行き詰ってから不安定なところで装着するより、必要無くても着けておけばいざという時、大幅に作業時間が短縮されます。なので出来るだけストレスのない物を選びましょう。


☆ロープ

ロープはどんなサイズを持っていくかはルートによって大きく変わります。沢登りではよく8mm程度のロープが使われますが、ダブルロープ規格の物を1本で使うということは墜落をしないことが前提です。墜落が織り込み済みの場合は必ずシングル規格の物を使いましょう。

歩き、泳ぎ主体で小さな滝や10m程度の懸垂しか想定されないようなルートなら、私は8mm×30mを使っています。60mのロープを買って40mと20mに切って使うのもありだと思います。ルート図で15mの滝と書いてあっても傾斜の緩い滝では20m以上必要な場合もあります。知らないところに行く場合は必ず余裕を持って装備しましょう。また、沢登りはどんな易しいグレードでも不確定な要素が多く含まれます。増水などでエスケープになると通常にルートをたどるより難しくなる場合もあります。

8mmのロープで落下係数0.5を超える墜落ではATC等のハイフリクションモードを使ってもかなり滑ります。常に落下係数を0.5以内に収めることは難しかもしれません。なのでダブル規格のロープでは落ちてはいけません。懸垂下降も同じで荷物を背負って垂壁だと手袋をしてしっかりロープを掴んでいないとスピードが出すぎます。懸垂下降では秒速2m以内が推奨されています。

リバーレスキュー用のフローティングロープも便利です。ファイントラックやモンベルから出ています。ポリプロピレン製のロープは編み方によって、とても滑るものがあります。トップの墜落を受け止めたり、懸垂下降に使用できるようには作ってありません。こちらのロープの使い方は別の機会にご紹介させていただきます(カヌーとリバーレスキューをしていたので、こちらの方が得意ですが)。




その他の装備に関してもまた機会があればご紹介したいと思いますが、登攀具に関しては技術的要素が多く含まれるためとても良い本をご紹介します。

『大人の山岳部』登山とクライミングの知識と実践という本が東京新聞社から発行されています。写真、イラストもとても解りやすいです。すでにご存じの方も多いと思いますが是非読んでみてください。(沢登りには全く触れられていませんが)


【2015/07/09記】
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